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スポーツの実感放送はこれが初めてではなかった?「いだてん」第30話振り返り:2ページ目
苦肉の策で始まった実感放送
ロサンゼルスに来たからにはオリンピックの様子を日本に伝えたい、という強い思いがあったのでしょう。生中継は断念せざるを得ませんでしたが、アナウンサーたちは競技を見ながらメモをとり、スタジオに移動して競技を再現して「実感を込めて」放送する手法をとります。
現地で競技が終わった夜、日本時間では正午ごろに放送されました。実感を込めた臨場感ある放送とはいえ、ラジオを聴く人々はもちろん実況ではないことを知っていました。オリンピック開始前に実感放送については知らされていましたし、実際は10秒そこらしかない短距離走の放送に1分以上かけているのですから、実況であるはずがありません(笑)
しかしそれでも、競技を見たまま、興奮そのままに伝える放送というのは魅力があったのでしょうね。
放送を聴いている人の中には、無線の「ザー…ザー…」という音を太平洋の波の音だと勘違いしていたとか、海を越えてのラジオ放送に慣れない当時らしいエピソードもあります。
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