朝ドラ『風、薫る』でも描かれた「明治ナース誕生」史実では何があった?看病を“専門職”へ変えた女性たち
NHK総合で放送されている「歴史探偵」には、時代を映し出す印象的な出来事や設定が数多く登場します。
7月22日(水)に連続テレビ小説「風、薫る」コラボとして放送される「明治ナース誕生物語」で取り上げられる、明治時代の看護婦養成と女性たちの歩みもその1つです。
その背景にあるのが、明治時代の東京を中心に始まった近代看護婦教育という歴史的な動きでした。
明治維新後の日本では、西洋医学を取り入れた病院や医学校の整備が進みました。しかし、病人の世話をする人々に、医学や衛生について体系的に教える制度は、まだ十分に整っていませんでした。
病人の看護は、家族、とりわけ女性が家庭内で担うものと考えられていました。病院で働く「看病婦」もいましたが、専門教育を受ける機会はほとんどありませんでした。
こうした状況を変えようとしたのが、西洋式の看護教育に触れた医師や外国人宣教師、そして大関和(おおぜき・ちか)や鈴木雅(すずき・まさ)をはじめとする女性たちです。
やがて看護は、単なる身の回りの世話ではなく、医学や衛生の知識を必要とする職業へと変わっていきます。それは同時に、女性が家庭の外で学び、働き、社会的な役割を担うための道でもありました。
「風、薫る」は、実在人物や史実をモチーフとしたフィクションです。登場人物の人間関係や会話、個々の出来事が、そのまま史実と一致するわけではありません。
女子学院も、主人公たちは大関ちかと鈴木雅をモチーフとしているものの、作品は実在の人物や出来事を脚色していると説明しています。
この出来事は、当時の人々に何をもたらし、時代をどのように動かしたのでしょうか。
史実としての「明治ナース誕生」について見ていきましょう。
