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明治・大正時代の挿絵、ポスター、広告デザインの世界を紹介する展覧会「大正イマジュリィの世界」が開催

明治・大正時代の挿絵、ポスター、広告デザインの世界を紹介する展覧会「大正イマジュリィの世界」が開催

東京・八王子の八王子市夢美術館で、展覧会「大正イマジュリィの世界」が開催されます。

小林かいち 絵はがきセット《灰色のカーテン》より 1925(大正14)~1926(大正15)年頃

本展名にも入っている“イマジュリィ”(imagerie)とはイメージ図像を表すフランス語で、本展では本の装幀や挿絵、ポスター、絵はがき、広告、マンガ、写真など、大衆性の高い印刷物や版画の総称として用いられています。

明治時代〜大正時代は、出版文化が急速に発展した時代でした。西洋式の新しい印刷技術が導入され、書物の装幀は旧来の和装本から洋装本へと変化し、多様なマスメディアが登場しました。

そうした時代背景の中で、藤島武二、橋口五葉、竹久夢二ら新しい表現方法を模索していた画家たちが、アール・ヌーヴォーやアール・デコなど洗練された様式を取り入れ、当時のイマジュリィを華やかに彩っていったのです。

小林かいち 絵はがきセット《彼女の青春》 1925(大正14)~1926(大正15)年頃
斎藤佳三 表紙絵『魔王』 セノオ楽譜243番 1924(大正13)年4月1日[再版]

本展では、明治時代以降の日本における書物のよそおいや印刷技術の変化に目を向けながら、書籍、雑誌や楽譜、広告など多種多様な大正イマジュリィの世界を紹介。

大正イマジュリィの作家たち

大正時代の出版文化の発展において、重要な役割を果たした作家たちの作品を紹介。

橋口五葉《龍膽》『新小説』第2年第3巻 口絵 制作年不詳

卓越した意匠・図案感覚で近代日本における大衆的な出版物デザインの世界を切りひらいた藤島武二、杉浦非水、橋口五葉をはじめ、物憂げな美人像で一世を風靡した竹久夢二、モダンな少年少女の挿絵がとりわけ少女読者から熱狂的に支持された高畠華宵、大胆な構図と手刷木版による幻想的な色彩感覚が特徴的な小林かいちなど、個性豊かな作家たちによるイマジュリィの競演に注目です。

竹久夢二《野遊》『三越』第15巻10号 1925(大正14)年10月1日

さまざまなイマジュリィ

大正時代には、哲学者アンリ・ベルグソンによって提唱された「エラン・ヴィタル」という概念が広まり、個人の創造性が重視されるようになっていきます。

「エラン・ヴィタル」には「生命には創造的に進化する衝動が備わっている」といった意味合いがあり、芸術家たちの自己表現に大きな影響を与えたと言われています。

「エラン・ヴィタル」の概念を視覚化した作品、浮世絵へのオマージュが見て取れる作品、童画、怪奇趣味の作品など、多様な大正イマジュリィの世界を紹介。

岡本帰一 挿画/野口雨情 詩「兎のダンス」『コドモノクニ』3巻5号 1924(大正13)年5月1日

その他、八王子市夢美術館が所蔵する「神邊コレクション」の中から、明治時代~大正時代にかけて出版された雑誌・書籍の口絵などを出品し、明治時代~大正時代の出版文化についてさらに掘り下げます。

時には可憐に、時には妖艶に、変幻自在なイマジュリィの数々を、展覧会「大正イマジュリィの世界」で楽しんでみてはいかがでしょうか?

開催概要

  • 展覧会名:大正イマジュリィの世界
  • 会期:2026年7月3日(金)〜2026年8月30日(日)
  • 会場:八王子市夢美術館
  • 住所:東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
 
 

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