クロワッサンはいかにして日本にもたらされた?人気パンの歴史を紐解く
名前はフランス、パンの原型はオーストリア発
日本のパン屋さんで販売されているパンの中でも、特に人気があるのがクロワッサンです。あの独特の形状とサクッとした歯ごたえ、バターの香りとコクのある味わい……。誰でも一度は口にしたことがあるでしょう。
今回はそのクロワッサンの歴史を紐解いていきます。発祥地が外国なのは容易に想像がつきますが、実はその後のアレンジについては日本独特のものもあります。
クロワッサンという名前はフランス語で、三日月を意味します。あの形から三日月を連想するのは当然かも知れませんね。
しかし、名前はフランス語ですが、元になったパンはオーストリアのウィーンで作られたキッフェルンというパンだと言われています。
17世紀、ウィーンにいるパン職人が地下でパンを製造していた際、トルコ軍の侵入に気付いて撃退するという出来事がありました。
で、そのお祝いに三日月形のパン(キッフェルン)が作られたのですが、なぜそんな形状になったのかというと、トルコ軍の国旗に記されていたのが三日月だったのです。
三日月を食べてしまう、即ちトルコ軍に勝つということですね。
そしてその後、18世紀にマリー・アントワネット専属のパン職人がフランスでもキッフェルンを作ったため、フランス国内でもこのパンが広まりました。
実際には、クロワッサンの起源については諸説あるのですが、以上の起源説が最もよく知られたものです。