18歳の娘に”火あぶり刑”…恋しい人に会いたい一心でとんでもない行動に出た「八百屋お七」の末路
いつの時代でも、相手を想う一途な恋心がとんでもない事件に発展してしまうことがあります。今回ご紹介する「八百屋お七」もそのような事件を起こしてしまった人物のひとり。
浄瑠璃や歌舞伎などでもヒロインとして有名な女性ですが、今回の記事では、そんな彼女の想いとそれによって引き起こされたとある事件について紹介したいと思います。
※関連記事:かなり濃厚な江戸時代のエピソード「八百屋お七」実はほぼフィクションだった?
八百屋お七といえば、恋しい人会いたさに放火をした少女として有名です。しかし、江戸時代の資料によると、お七という名の少女が放火をしたという記録があるのみ。恋人の存在や、お七を助けようとした奉行が…
八百屋お七とは?
今回の記事の主人公、八百屋お七は、江戸本郷・追分(おいわけ)の八百屋太郎兵衛の娘で、江戸時代前期の女性です。生年月日や命日については諸説あります。
お七の人生については後世の作品によって諸説ありますが、彼女の人生を大きく変えることになったのが、天和2年(1682年)12月に発生した「天和の大火」でした。
この火事で彼女の家は焼けてしまい、彼女は親とともに正仙寺(一説には円乗寺)に避難します。そこで、寺小姓生田庄之助(いくたしょうのすけ)と出会い、恋仲に。
時がたち八百屋は立て直され、お七らは寺を引き払いますが、彼女の庄之介への想いは消えませんでした。
ページ: 1 2