飛脚に比べ速さは?中世〜江戸時代の連絡・交通手段「早馬」はどのように活用されていた?
「江戸時代の交通手段・移動手段」といったら、みなさんは何をイメージするでしょうか?現代のように便利な飛行機や電車、バスなどが無かった時代、「馬」は非常に重要な移動手段でした。
そこで今回の記事では、「早馬(はやうま)」について取り上げてみたいと思います。競走馬のように、確かにスピードが速い馬ですが、その活用にはさまざまな大変なことがありました。
※合わせて読みたい:庶民の足としても使われていた、江戸時代版タクシー「駕籠(かご)」の歴史
江戸時代の人々の移動手段といえば、基本的に徒歩でしたが、現代のタクシーに相当する乗り物もありました。それが「駕籠(かご)」です。「駕籠」は元来、将軍や大名などの身分の高い人々が利用する…
早馬とは?
早馬は、緊急の連絡手段、交通手段でした。馬を走らせて緊急の文や伝言を届けていました。特に鎌倉時代に頻出したと言われています。また、室町時代から江戸時代にも多く使われました。
馬は、現代のサラブレッドとは異なり、足がすらっとしておらず、体高が40cmほどの小柄でずんぐりむっくりの体形。日本の在来馬でした。現代の道産子・木曽馬・与那国馬などに近いと言われています。
日本の在来馬とはいえ、誰もが気軽に利用できたわけではありませんでした。馬を持つことができたのは、主に大名や武士たちでした。
ページ: 1 2