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自殺未遂で心を病んだ西郷隆盛が愛した流刑地の妻、愛加那 [前編]

自殺未遂で心を病んだ西郷隆盛が愛した流刑地の妻、愛加那 [前編]

沖永良部島での遠島生活を支えたもの

沖永良部島での幽閉生活は奄美大島や徳之島の生活より更に環境が悪く、西郷は心身ともに苦しめられます。しかしそんな遠島生活を支えたのは、たった1日だけ会うことができた愛加那とその子供たちの姿でした。

この沖永良部島で書かれた手紙には、「近頃重い遠島のせいか歳をとったせいか、気が弱くなり、子供の事が思い出されてなりません。自分は身も心も強く生まれついたと思っていたのですが、おかしなものです」という気弱な文面に、「膝元で遊び戯れる幼な子をよく夢に見るこの切なさを、誰が知るだろうか」といった意の漢詩が添えられていました。

後編: 「子供との別れ、そして晩年」へつづく

【参考文献】

イラスト:筆者

 

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