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死ぬも生きるも兄弟一緒!平安時代、数万の軍勢に突撃したたった2人きりの零細武士団の武勇伝

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終わりに

よく「死んで花実が咲くものか」と言いますが、たった二人の兄弟が、どっちも討死してしまったら恩賞どころか御家の存続さえままなりません。

しかし、その一方で「人は一代、名は末代」とも言うように、命以上に名誉を重んじた武士たちにとって、たとえ家は絶えようと名が残ることに価値を見出す生き方・死に方もまた是(ぜ)とされるものでした。

ただ生きるだけが至上の価値ではない。必ずしも「死んでおしまい」ではない――その希望こそが、無数の零細武士団をして新しい武士の時代への血路を斬り拓かしめた原動力となったのでしょう。

※参考文献:
石母田正『平家物語』岩波新書、昭和三十二1957年
小松茂美編『平家物語絵巻 巻第九』中央公論社、平成七1995年5月25日

 

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