天皇陛下の「大御宝」と「大御心」…短い御言葉に込められた皇室の国民の絆:2ページ目
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皇室は常に国民と共に……「大御宝」と「大御心」
玉音の中で、陛下は「天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得た」と仰っていますが、これは心ある多くの国民が、陛下はじめ皇室を敬愛し、日本国および国民の象徴として歓迎してきたことを、平成の御代を通じて実感されたからこそのお言葉でしょう。
古来、国民を「大御宝(おおみたから)」と呼んで慈しみ、その幸福を無私に祈り続けて来られた天皇陛下と、その尊い「大御心(おおみこころ)」に応えて皇室を受け入れ、支えてきた国民との関係こそ、日本の皇室が他国の制服王朝と大きく異なる美点と言えるでしょう。
平成の御代は東日本大震災に代表される想定外の自然災害や、オウム事件や9.11と言った新たなテロの脅威、技術革新で急激に変化する社会が人々を病ませたことに伴う犯罪の凶悪化・低年齢化など、実に目まぐるしく事件が起こり、決して平穏とは言い難い日々でした。
しかし、そんな激動の中、陛下はどんな時でも私たち国民と共にあってその御心を寄せられ、こと弱い者に向き合って来られました。
国民を「大御宝」と慈しむ陛下の「大御心」と、その深い信頼と敬愛に応える国民との深い絆こそが、世界にかけがえのない日本の宝(精神)であると言えるでしょう。
心ある多くの国民が陛下の「深い信頼と敬愛」に応えて陛下を日本国の象徴として受け入れ、平成の御代を共に歩んで来られたことに感謝し、そして新たな令和の御代も、皇室と国民が共に歩んで行かれることを、心より願っています。
画像:上皇上皇后両陛下 宮内庁ホームページより
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