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元横綱・双羽黒の北尾光司が死去。相撲界に大きな影響を与えた「無冠の天才横綱」

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横綱になれなかった小錦の影にも双羽黒!?

さらに、双羽黒の影響で横綱になれないまま終わった力士もいました。

1986年の5月場所で北尾(後の双羽黒)と対戦した後の大関・小錦は、北尾の「さば折り」で右膝を故障しました。この時の故障は、引退までずっと小錦を苦しめることとなります。

更に、その後双羽黒の廃業により横綱昇進の基準が厳しくなったことの影響は小錦にも及び、とうとう小錦は横綱にはなれずに終わりました。

そのことについて、当の小錦本人は相当恨んでいるのかと思いきや
「あの時の怪我がなかったら、自分は大関まで上がれなかった」
と、後のインタビューで語っていました。

このような形で相撲界を去った双羽黒ですが、同時に昭和から平成への過渡期に活躍した横綱・大関たちに、大きな影響を与えた力士でもあったのです。

その後はプロレスラーやスポーツ冒険家に転向し、2003年には日本相撲協会所属ではないながらも立浪部屋のアドバイザーを務めていました。

心より、お悔やみ申し上げます。

参考:朝日新聞デジタル

 

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