19年ぶりの日本出身横綱・稀勢の里が引退!「日本人横綱」ではなく「日本出身横綱」なわけは?:2ページ目
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ハワイ出身、でも日本人として横綱に!
「えっ!?でも武蔵丸ってハワイ出身でしょ?」と、驚いた方もいるかもしれませんね。確かに武蔵丸は小錦や曙と同じハワイ出身(生まれはアメリカ領東サモア)の力士で、帰化する前の本名はフィアマル・ペニタニ(Fiamalu Penitani)といいました。
しかし彼は、大関時代にすでに日本国籍を取得していたため、日本人力士として横綱に昇進したのです。
西郷隆盛に良く似た容貌の武蔵丸は、日本人、特に西郷隆盛の出身地である鹿児島県民から人気を集め、彼を応援する「さつま武蔵丸の会」が結成されるほどでした。
さらに武蔵丸自身も、前相撲が終わった後に「ビザが切れて日本に滞在できなくなった(だから1度出国して、ビザを更新しなければ)」と親方から聞かされ、まだ日本語があまりよくわからなかったために「お前はもうこれ以上相撲ができない。もう今日で終わりだ」と言われたと勘違いして泣いてしまったり、大関昇進時の口上が「日本の心を持って相撲道に精進致します」であったりと、本当に日本の心を持った力士だったことがわかるエピソードが残されています。
メディアが稀勢の里を「19年ぶりの日本『出身』横綱」と報じるのは、3代目若乃花と稀勢の里の間に、記録・存在感ともに決して無視はできない、日本と相撲を愛した「日本出身ではない日本人横綱」の存在があったからなのです。
稀勢の里の引退は大変残念ですが、横綱には心よりの「ありがとう」そして「お疲れ様」という言葉を贈りたいですね。
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