浅草(あさくさ)と浅草寺(せんそうじ)、同じ漢字なのに訓読みと音読みなのはなぜ?:2ページ目
例外としては
- 浅間神社(神社なのに『あさまじんじゃ=訓読み』ではなく『せんげんじんじゃ=音読み』)
- 清水寺(お寺なのに『せいすいじ=音読み』ではなく『きよみずでら=訓読み』)
などがあります。
「あさまじんじゃ」と訓読みされることもある浅間神社は、かつて日本鎮護の神山とされた富士山を神格化した「浅間神」を祀る神社でした。それが神仏習合によって「浅間神=浅間大菩薩」とされたため、仏教の影響を受けた「せんげんじんじゃ」という呼称も同時に使われていくこととなったのです。
また清水寺は、一般的には「きよみずでら」と読まれることが多くなっていますが、元々は「せいすいじ」と読んでいました。
清水寺の境内には、約4メートルの高さの「音羽の滝」があります。この水は「黄金水」「延命水」と呼ばれ「飲めば願いが叶う」と言われていることから参拝者の多くが飲みに来ます。
飲めるということは、この滝の水はとても清らかということ。
そこから「清(きよ)らかな水(みず)の寺(てら)」と人々から呼ばれるようになり、いつしか正式名称となったのです。