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それって届くの?武将・直江兼続が閻魔大王にメッセージ。その理由が怖すぎる…

それって届くの?武将・直江兼続が閻魔大王にメッセージ。その理由が怖すぎる…

死んだ者を連れ戻せるか?

兼続は本件を「上杉家の不始末」として遺族に謝罪。お詫びとして、勝蔵に銀二十枚の支払いを命じました。しかし、遺族は納得してくれません。

「断わる!ゼニなんかいくらつんでも、死んだ者は戻らない!ウチの五助を返して寄越せ!」

そりゃあ確かにそうなんですが、と言って死んだ者はどうあっても返せないから、せめて慰謝料だけでも……などなど、誠心誠意説得を試みた兼続ですが、どうしても聞き入れてくれません。

ほとほと困った兼続が悩みに悩み抜いた末、遺族たちに提案しました。

「……相判った。どうにか五助を取り返せるよう、閻魔大王にお願いしてみよう。しかし、五助を連れ戻すには迎えを出す必要があろうから、そなたらを遣わそう」

兼続はそう言うなり、遺族三人の首を刎ねました。

拝啓・閻魔大王さま

【意訳】
「一筆啓上いたします。三宝寺勝蔵の家来が不慮の死を遂げたことを遺族が悲しみ、返して欲しいとの事なので、この三人を迎えに遣わします。どうか返してやってくださるようお願い申し上げます。
慶長二年二月七日 直江山城守兼続(判)
閻魔大王さま」

兼続は河原にこのような高札を立て、遺族らの首を並べたそうです。

体(てい)のよい粛清にも見えますが、あるいは大真面目に閻魔さまへ手紙を出し、遺族たちが五助を連れて四人ともよみがえることを信じていたともわかりません。

結局、この四人が現世に還ってくることはなかったようですが、ところで三宝寺勝蔵には罰金以外のお咎めがあったのかどうか、少し気になるところです。

3ページ目 まとめ「アイツならやりかねない」

 

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