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これは意外!神社の数が日本一多いのは新潟県。実はこんな事情がありました

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理由その② 人口が日本でも最も多かったため

意外に思われるかもしれませんが、明治時代における新潟県の人口は全国トップでした。1888年の人口調査では、新潟県の人口は166万人で、2位の兵庫県の151万 人、3位の愛知県144万人を抑えています。

ちなみに、東京はこの年、135万人で第4位でした。続く1893年の調査でも、新潟が171万人で1位でした。人口が多いから神社が多いと結論づけるには、あまりにも短絡的ですが、新潟県では農耕人口が多く、田園の専有面積も広いです。このことから、多くの神社発生の背景には、作物に対する豊作祈願が関係していたと考えられます。

理由その③ 新潟県の地理的要素

近代以前のこの地方にはいくつもの街道が通っており、関東や関西方面に比較的容易にアクセスできました。また、日本海沿岸に位置するため、海運も発達していました。このような地の利から、全国各地の様々な文化が入ってきやすい地域だったと考えられます。

その結果、様々な地域から集まった神様がその都度祀られるようになり、その結果神社も増えていったと考えることができます。

このように、新潟県が全国で一番神社の数のが多いのにはいくつかの理由が考えられますが、細かく分布をみてみるとさらに興味深いことがわかります。

例えば、魚沼周辺(県南部)に山の神を祀った「十二社・十二神社(名称の由来は明らかになっていない)」が多い、信濃川沿いに「諏訪社・諏訪神社」が多いなど。

このような神社のひとつひとつの分布を詳細にみていくことによって、越後における人と人とのつながり、地域同士のつながりが見えてくるようになるのです。

 

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