男が女装して踊る?日照りになると行われた「雨乞いの儀式」はどんなやり方だったの?効果はあった?:2ページ目
願いが叶わなかったら…あえて禁断の行いを!
それでも雨が降らなかったらどうするのでしょう。人々は泣き寝入りするわけではありません。
なんと祠を壊してご神体を台座から落とし、田んぼに投げ込んだりして「太陽に二、三日あぶられみたら、私たちの気持ちがわかるだろう」などと罵ります。
辛かったら雨を降らせてみろ、ということですね。石の地蔵を縛り上げたり、水を掛けて、雨を降らせるよう責め苦を与えることもありました。
また、竜神に対しては、河原で獣を生け贄にすることもありました。生き血が岩に飛び散ると「この汚れを清めるために雨を降らせろ」と龍神に頼むといいます。半分脅しですね。用意する獣は、雨雲に似た黒々とした色でなければ、効き目がないとされていました。
山伏や修験者の雨乞い
呪術をもって雨乞いします。神水を振り撒くことで雨を、火を焚いて煙を出すことで雲を、太鼓で雷鳴を真似て雨を呼び寄せます。
琵琶湖周辺
村野代表が琵琶湖の水を竹筒にくみ、全速力で村に戻ります。雨はその使い走りが止まったところに降るとされているため、村に戻るまで休むことは出来ません。使いは村近くの山に登って太鼓を叩き、神に願い事を知らせます。
近畿地方
近畿地方では芸能を奉納するスタイルが多いそうです。願いを聞いてもらうために、神に喜んでもらうため踊るという意図があります。
近畿には日本神話の元となる伝承が多くあり、天岩戸に隠れた天照大神を踊りで引き出したアメノウズメは芸能の神ですし、その夫の猿田彦は天狗のモデルとなった神で山に住むとされているので、山とは関係性が深いですね。