狐の嫁入りをストーリー仕立てで描いた江戸時代の作品「狐廼嫁以李」が面白い!:2ページ目
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狐の嫁入り前後を時系列に紹介「狐廼嫁以李」
狐の嫁入りを描いた絵画の多くは、嫁入り行列のシーンにフォーカスして描かれているのですが、「狐廼嫁以李」は、狐が嫁入りをする前後を時系列に6図に分けて描いた、なかなか面白い趣向の作品なんです。
見初め
旦那さんになる男性?オス?に初めて逢いに行く「見初め」のシーン。狐の世界でも、この時代は恋愛結婚は少なかったのでしょう。
結納
狐の世界でも結納の儀式はしっかりと。取り交わす品々が次々と運ばれてきます。
日照り雨
日照り雨=天気雨=狐の嫁入り…ということで、結婚当日。家族でお婿さんのもとへ。
盃事
結婚の盃事をおこない、晴れて正式な夫婦に。白無垢姿がステキです。
産湯
元気な赤ちゃん誕生。初めてのお湯につかります。もちろん生まれてくる赤ちゃんは狐。
お宮参り
元気な赤ちゃんが誕生したことの報告と今後の健やかな成長を願ってお宮参り。
当時の結婚の流れを狐で再現したユニークな作品ですね。このような作品に登場するほどに「狐の嫁入り」の伝承は、庶民の間で言い伝えられていたことがわかります。狐は日本では古くから信仰に密に関わってきましたから、身近に感じる動物だったのでしょう。
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