あたまの体操チャレンジ!江戸時代の算数の教科書「塵劫記」の問題を解いてみよう:2ページ目
さて、いかがでしょうか。答えは「銀338匁5分」です。
銀両替の事
またまた両替問題ですが、今度は銀同士の両替。
原文がこちら。
「丁銀五百六十九匁有時に、よきはいふきに内二割引にしてかへる時に、右の丁銀に灰吹なにほどぞと問」。
さあ、私たちにしてみればなんのこっちゃという話です。
江戸時代には銀通貨にも色々あったようで、「丁銀」とは銀の成分が80%の通貨、「はいふき」=「灰吹銀」の事で、こちらは100%純銀の通貨です。銀を含む割合が違うので、丁銀と灰吹銀は同額では両替できず、丁銀→灰吹銀に替える時は2割引きで両替しました。つまりこの問題の意味は、
「丁銀が569匁ある時、2割引きして灰吹銀に両替すると灰吹銀いくらになるか」
という問題です。
そう考えると難しくないですね。