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お風呂なのに不衛生?戸棚風呂や石榴口…江戸時代のお風呂はアイデア満載:2ページ目
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石榴口(ざくろぐち)の風呂
しかし、徐々に湯屋の客足が増えてくると、戸棚風呂に新たな問題点が生まれます。引き戸の開閉が面倒で、閉めるのをつい忘れてしまう客がいたんですね。そこで、誕生したのが石榴口(ざくろぐち)の風呂です。
(左上で女性がくぐっている部分が柘榴口)
これは、片方の引戸を固定して、反対側の引戸は下の方を少しだけ開けっ放しにしておくというもの。その隙間をくぐって入るというスタイルです。石榴口の風呂は、一尺四方の小窓はあるものの、射し込む光も湯気のため、奥まで届かず薄暗い感じ。
中に入っている人は咳払いをするなどして、「ここにいるよ」とアピールしないと、頭を踏みつけられてしまったり裸のまま他人をおんぶしてしまうこともあったとか。そんな喜劇のようなことが繰り広げられていたとは…。
本当は最も衛生的でなければいけない場所が、「衛生的」という言葉には程遠かったのですね。お風呂でのんびりできないのは、大変!でも、威勢がよく、ダラダラするのが嫌いな江戸っ子にとっては、そこまで苦にはならなかったのかもしれませんね。
参考文献:江戸の風呂 今野信雄
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