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そして戦友は散っていった…。室町時代を築いたレジェンド・足利尊氏の生涯に迫る!その5

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さらば正成!湊川の戦いで戦友は散っていった

当初こそ怯まずに臨戦態勢を整えていた義貞でしたが、彼は重大なミスを犯してしまいます。尊氏に味方する細川水軍が先頭になってやって来たのを尊氏本隊だと見誤り、誘い出されてしまうのです。これによって義貞と援軍の正成は分断され、尊氏は優位を手にします。

義貞が命からがら退却するのを支えた正成は、尊氏から『もう一度やり直そう』と助命を持ちかけられても辞退し、死力を尽くして奮戦した後、弟と刺し違えて死にます。尊氏と親交があり、その正しさを理解していた正成でしたが、朝廷直属の臣下として栄えた一族の当主として、どうしても降伏は出来なかったと言われています。

尊氏は正成の哀れな死を深く悲しみ、上皇軍の将兵が彼を晒し首にするのを禁じて故郷の河内に首を送り届けることで、親友に対して最大限の礼儀を尽くしたのでした。こうして勝利を治め、京都に凱旋した尊氏は、光厳上皇と皇太子(光明天皇)をお迎えし、降伏した後醍醐天皇から三種の神器を引き渡されます。そして、ついに武家政権を発足させ、征夷大将軍となるのです…が、そこで問題が起こります。

3ページ目 ついに幕府が開かれる…が、後醍醐天皇と義貞の抵抗は続く

 

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