さまざまな素材を活かしオリジナリティ溢れる美人画の世界を構築「山口藍展 今と古ゝに」開催中!
東京都新宿区のミヅマアートギャラリーで、2018年5月9日から開催されている山口藍展 「今と古ゝに」。幼さも残る遊女の姿を描いているのは、東京都出身の山口藍氏。山口氏は「とうげのお茶や」で暮らす遊女たちの姿を通して「ただひたすらに美しいと感じられるものが作りたい」という、思いでオリジナリティあふれる世界観を構築。作品にはふとんや和紙、板、貝殻、陶板など、ユニークなものが素材に使われています。
今回のエキシビションでは、和紙や木を中心とした細やかな作品を配置しながら、会場の中心に置かれた紙の舟と展示空間をまわれるような壁面とを関連させ、全体をひとつの情景に見立てているといいます。
「つねに流れと調和し心地よく舟がするすると前進するように、人々の心に美しい印象として留まりながら止まらずに進む季節のように、今の自分がその秩序に乗ってここに思うことを軽やかに描いてみよう」山口氏はコメントしています。そんな思いを込めて、同展の題名は「今と古ゝに」とされました。このタイトルは美学者・中井正一氏の著書『美学入門』(1951)にある言葉「今とここに」から引用されているそうです。
近年、アジアやアメリカ、オーストラリアなど海外での発表の機会が続いた山口氏の、東京では5年半ぶりとなる同展。江戸時代を思わせる、その世界を堪能してみてはいかがでしょうか。
山口藍展「今と古ゝに」
会期:2018年5月9日〜6月9日
会場:ミヅマアートギャラリー(東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F)
電話番号:03-3268-2500
開館時間:11:00〜19:00
休廊日:日、月、祝