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江戸時代の暮らしを参考に、粋な立ち居振る舞いを身につけよう [人付き合い編]:2ページ目
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相手に不快な思いをさせない
また、噂話でありもしないことを言うなんて、論外でした。実際よりも大げさな言い方をするのも良くないと思われていたようです。ものを言うときには慎重に丁寧にすることで、信用も高まります。また、言葉遣いだけでなく振る舞いにも気を配りましょう。会話の間の腕組み・足組みも、NGです。確かに話をしているとき、相手が腕組み・足組みをしていたら、威圧感もあるし気持ちのいいものではありませんね。
相手に不快な思いをさせないための所作の中に、喫煙しぐさというのもありました。相手がタバコを吸っていなかったら、自分も吸わないというシンプルなものです。
江戸っ子は聞き上手を目指す
「でも」「だって」「そうはいっても」などは戸閉め言葉と言われ、野暮とされました。人の話を遮る言葉は引っ込めて、まずは最後まで話を聞くのが良マナーとされ、ほほえんだり頷きながら熱心に話を聞く「聞き上手」を目指していました。
もちろん話し手も、聞き手に対して思いやりの心が必要です。江戸では、手紙や会話の冒頭に「ご存知かもしれませんが……」という言葉を添えることで謙虚な気持ちを伝えつつ、聞き手がすでに知っていることだったら「そのようですね」と返すことができるのです。
「相手のことを詮索しない。気配りは天下一品」。当時の人々は目の前の人を仏の化身と思うようにしたんですって。仏さまが相手とあればちょっとやそっとのことではイライラしなくなるし、丁寧に対応するはず。こんなふうに一人ひとりが心がけたら、お付き合いで悩むことだって少なくなるのではないでしょうか。人間関係をスムーズにするための気遣いや礼節は、現代に生きる私たちも江戸時代と変わらず大切にしたいものです。
参考文献:暮らしうるおう江戸しぐさ 越川禮子、江戸の繁盛しぐさ 越川禮子
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