平安時代の文学作品と言えば、『竹取物語』『枕草子』などと並び称されることが最も多いのが『源氏物語』。しかし「古文は学校で習っただけだし……」と、とっつきにくく思っている方も多いのではないでしょうか?
古典文学の筆頭である『源氏物語』には、現代の芸能人のスキャンダルもビックリ!な、複雑な人間関係のエピソードがたくさん盛り込まれているのです。
今回はそのうちの1つ、源氏の子供についてご紹介いたしましょう。
光源氏がされた予言とは
『源氏物語』の『澪標(みおつくし)』の巻中で、光源氏はある予言をされています。
その内容とは「光源氏には子供が3人生まれ、そのうちの1人は帝(天皇)になり、1人は皇后になる。あとの1人は前の2人よりは劣るが、太政大臣となり栄華を極める。」というものでした。
この予言は、ほぼ実現します。「ほぼ」というのは、このうちの1人が「かなり複雑な子供」となったからでした。
実際に光源氏は、本文の書かれていない『雲隠』の巻で亡くなるまでの間に、「3人」の子供の父親となりました。
2ページ目 光源氏の3人の子ども。そして源氏物語の隠れテーマとは