吉田茂、山本周五郎、壺井栄「二十四の瞳」など…無料電子図書館「青空文庫」が2018年著作権切れ28名の作品公開

増田 吉孝

青空文庫は誰でもアクセス可能な無料の電子本を集めた、インターネットの電子図書館。著作権の消滅した作品など、今日現在で14,000点以上が収録されています。

法律では、作品が著作権で保護されるのは著作者の死亡の翌年1月1日から50年間で、保護期間の終了も1月1日となるため、今年1月1日、毎年恒例となる、青空文庫に収録される予定の作品を発表しました。

今回発表されたのは28名の作家による28篇の文章。この28名という数は、青空文庫が元旦の作品公開を始めて以降、最大の作家数なんだそうです。

ラインナップには山本周五郎や吉田茂の作品も並んでいます。

発表された作品一覧がこちら

今回、28名もの作家の作品を紹介するのには理由があります。日本とEU間の経済連携協定(EPA)が大筋合意となり、協定の中には著作権保護期間を現行の死後50年から70年へと延長するという項目も含まれています。この項目に懸念を表明している青空文庫。以下のように綴っています。

EPAの実際の発効は2019年頃と目されていますが、ご存じの通り、その年は「平成」という時代が終わる年でもあります。このまま進むと、来年年始をいったんの節目としてパブリック・ドメイン・デイは20年間訪れないことになり、ある文化が共有財産になるかならないかの区切りが、1968(昭和43)年と1969(昭和44)年のあいだに引かれることとなります。
そらもよう - 青空文庫

 

青空文庫

木下惠介生誕100年 「二十四の瞳」

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