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2017年夏の土用の丑の日は2回!この季節、江戸時代から鰻屋さんは大人気でした

2017年夏の土用の丑の日は2回!この季節、江戸時代から鰻屋さんは大人気でした:2ページ目

焼き方に関東と関西の違いあり

ちなみに、関西と関東では、うなぎの焼き方も違います。関西では、腹開きにして白焼きから蒸さずにすぐにつけ焼き、関東は背開きにして白焼きにしてから蒸してつけ焼きにします。関東のうなぎが背開きなのは、腹開きは切腹を連想するので武士に嫌がられたことが理由だとか。

鰻専用の商品券まで登場するほどの人気ぶり

贈答用に蒲焼切手が作られるほど、蒲焼は大人気になりました。この蒲焼切手というのは、予め代金を鰻屋に払うと発行してもらえる切手のこと。今でいう商品券のようなもので、うなぎの蒲焼のみと交換できる仕組みで、進物用として重宝されたそうです。

うなぎは高級なもの?

現代では、うなぎというと高級なイメージがありますが、江戸時代では実は庶民の食べ物でした。大蒲焼という番付には、200軒を超えるうなぎの店名がずらりと並んでおり、町のあちこちに提供する店があったものとうかがえます。鰻屋は、元々が屋台から始まったものなので、庶民でも気軽に買えるものだったのです。もちろん中には、高価なうなぎもあり、高給取りの大工の日当の半分ほどのものもあったそう。そんな高価な鰻を食べられるのは、ごく僅かの人だったのかもしれません。

陽射しがきつい日も多くなってくると、なんだかうなぎが恋しくなってきますね。蒲焼切手はなくても、夏の暑さに負けないよう、うなぎでエネルギーをチャージしにいきませんか?!

参考文献:石川英輔(2001)『大江戸番付づくし』実業之日本社

参考サイト:土用丑の日|うなぎ(鰻,ウナギ)割烹料理の高橋屋

 

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