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縁切り寺にGO!江戸時代、女性から離婚したい時に離縁させてくれるお寺があった
江戸時代の庶民は恋愛結婚ができても、離婚は難しそうなイメージがありませんか?ましてや女性から離婚したいと言い出すなんて、ハードルがかなり高そうです。
離婚したくなったらここにGO!
ところが意外なことに、女性から離婚をしたいとなったとき、それを支援する体制があったのです。実家に帰る女性もいれば、差配(大家)のところに逃げ込む女性もいました。仲介してもらい離婚したほうがいいということになれば、差配の手によって離婚の手続きが進められたそうです。
差配を当てにできないときは、幕府公認の縁切り寺に逃げ込むという方法も。女性用の離婚裁判所で、鎌倉の東慶寺と上野国(群馬県)の満徳寺が該当します。ここに駆け込めば、寺役人の聴収があり、もし女性の訴えが認められたら寺が責任持って離縁させてくれるそう。仮に夫側が頑なに離婚を拒否しても、3年女性が寺に籠れば、強制離婚が可能だったのです。草履片方でも、寺の門をくぐれば、女性の身を寺が保護してくれるので、隙をみて寺に向かって一目散に駆け出す女性もいたのかも?
画像出典:北鎌倉 松岡山東慶寺
ちなみに、庶民女性が離婚を決めた理由は、夫の暴力・稼ぎがないことの二つだったとのこと。
厳しい環境の武家女性たち
それに比べて武家に嫁いだ女性は、人権をあまり尊重されず、七去(しちきょ)と呼ばれる離婚条件があったそう。自分から離婚したいといえる立場でなく、離婚を切り出される立場が武家女性なのです。
例えば、舅や姑に従わない、7年経っても子供ができない、浮気する、家族の者に不平不満を言う、不治の病や伝染病にかかった、家の物を盗んだ、舅や夫に意見するなど…。これらに該当すると離婚せざるをえない武家女性たち。といっても、彼女たちがひたすら従順だったというより武家女性としてのプライドで、その風習を受け入れていたようです。
画像:ボストン美術館
武家女性の気の強さを表すエピソードとして、「騒動打ち・後妻打ち」というものがあります。なんとも穏やかでない名前ですが、実際に穏やかでなく、離縁早々新しい嫁を迎え入れると、旧妻がその家の勝手を襲撃するそう。しかも、親類縁者の女性たちも、その襲撃に加担するのです。なんとも恐ろしい!ただ泣き寝入りするわけでなく、出るところでは出るのが武家女性だったのですね。
庶民女性と武家女性それぞれ立場は違いますが、簡単にはへこたれないところは共通している気がします。庶民女性で、15回も再婚した女性もいるとか!ビッグダディどころじゃありません。女性のパワー恐るべしなのは、江戸時代も同じですね。
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