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平安時代からやってきた転校生「たかこ」にファン急増中!

平安時代からやってきた転校生「たかこ」にファン急増中!

僕のクラスに十二単を着た不思議な転校生がやって来た、その女の子の名前は「たかこ」…という不思議な絵本が、今密かに人気を集めています。本屋さんで「オススメの絵本は?」と尋ねると、今店員さんたちが一番に押してくる絵本『たかこ』です。

ごく普通の小学校に突如現れた、平安少女とクラスの子どもたちとの交流の物語で、少女がどこから来たのか、なぜやって来たのかなんてナンセンスな説明は一切なし。たかこは鉛筆を使わずに筆を使い、音楽の時間はリコーダーの代わりに琵琶を鳴らすというマイペースぶり。言葉も「こころやすくならむ」「いつはづかし」など、古文のような変な言葉を話します。クラスの子どもたちは変な転校生に違和感を感じて、たかこをからかい出しますが、ある事件をきっかけにみんなと打ち解け合うように…。

異文化同士の人でも、いつか必ず分かり合えるというメッセージが込められていますが、私たちが決して身近ではない平安文化にも親しむことができて、大人も充分楽しめる内容です。たかこの話す古語に、訳文が一切付けられていないことも面白い!しかし訳がなくても子どもたちとの会話のやり取りから、なんとなく意味は分かります。最近の小学校では人気の絵本となっていて、たかこのセリフを先生が読み聞かせると、子供たちから笑いが起こるのだとか。

童心社の「第二回絵本テキスト募集」で、審査員満場一致で優秀賞に決まった作品でもあり、これからロングセラーの絵本になることは間違いないでしょう。

 

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