師匠に負けん非凡さ!葛飾北斎の弟子 昇亭北寿にスポット当てたかなり珍しい展覧会が開催中

増田 吉孝

昇亭北寿という浮世絵師を知っていますか?江戸時代の浮世絵師で、あの天才浮世絵師 葛飾北斎の門人だった絵師です。

独創性の塊!葛飾北斎の弟子、浮世絵師 昇亭北寿のかなり個性的な作品たち

江戸時代後期の浮世絵師 昇亭北寿(しょうていほくじゅ)。風景画を得意としていた浮世絵師で、筆者は知らなかった浮世絵師なのですがなかなか素敵です!北寿の風景画。昇亭北寿は葛飾北斎(かつし…

現存する昇亭北寿の作品は多くはないのですが、11月5日から開催中の展覧会「北斎の弟子 昇亭北寿 洋風風景画の展開」では北寿の貴重な作品が一堂に会す、何気にすごい機会なんです!

北寿の作風は何といっても西洋風に描く風景画。江戸時代の名所絵ブームよりも以前に洋風風景画を専門にしていたと言います。作品の中に北寿らしさを感じる部分は多々ありますが、よく言われるのは作風ごとに様々な描き方をする雲。そして空を広く描くところも特筆すべき点でしょうか。

専門家によると北寿の技法はピカソなどのキュビズム(立体派)に通じるところがあるそうですが、北寿はキュビズムの始まりよりも以前に生きていた絵師。師匠 北斎に負けず劣らずの非凡さを持っていたのでしょうね。

本展では北寿の初摺と後摺の違いや画風変遷を探るような展示がなされているそうで、北寿にスポットを当てた展覧会ならではの、北寿作品に一歩踏み込んだ見せ方が楽しみ。北寿作品から師匠 北斎の面影を探ってみるのも面白いかもしれませんよ。

「北斎の弟子 昇亭北寿 洋風風景画の展開」は2016年11月5日(土)~12月3日(土) の期間、城西国際大学 水田美術館で開催中です。

城西国際大学 水田美術館

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