ヒノキの力で1000年!

Japaaan編集部

ヒノキといえば、ヒノキ風呂。浴場に入った瞬間の木の香りがとっても癒されるんですよね~。
日本人で良かった~、と心から思う瞬間です。

普通は木といえばそこまで長期間もたないもの、というイメージがあります。
だってカビもでてしまいますし、虫に食われることだってありますからね。

でも、日本には世界最古の木造建築がありますよね。
そう、言わずと知れた法隆寺!
法隆寺の建材に使われている木材こそ、ヒノキなのです。

1000年もつ素材

ヒノキは1000年もつ素材と言われています。
現に法隆寺も全体の6割は創建当時の木材のままだというのですから驚きです!
ではなぜそんなことが可能なのか?
それは、ヒノキという素材の特徴と、大工の技術によるもの、といえるでしょう。

日本の大工さんの技術は非常に高い水準にあるのですが、自分の手先の技術というだけでなく、素材を活かしきるという点においても優れた技術を持っています。
いくらヒノキといっても、使い方を間違えてしまえば1000年も維持できる建物は作れないのです。

例えば、木は植わっていた時と同じ向きで使う、というのもその技術の1つ。
植わっていた時に南を向いていたほうを、建材として使う時にも南側を向くようにするのです。
もしも逆にしてしまうと、今まで日の当たっていなかった場所に日が当たってしまいますよね。それは木の寿命を縮めることにつながるのです。

弱いから進化したヒノキ

ヒノキは非常に優れた素材として重宝されていますが、その特徴はヒノキの芳香成分によって作り出されています。
例えば、防カビ・防虫効果なんかも、この芳香成分によるのです。

ではなぜこのような成分を作り出すようになったのかというと、それはヒノキが弱者であったからです。

ヒノキはもともと杉などと同じ山の低めの部分に生えていたのだそうですが、杉の方が高くのびていくので、日の光が当たらずなかなか成長できなかったそうです。
そこでもう少し山の高いところへ生えるようになっていってわけですが、今度は風で枝が折れたり虫がやってきたりするようになったんですね。
で、折れた枝の部分を早く回復させたり、余計な虫がやってきたりしないために、芳香成分を作り出したというのです。

自分の弱さをどうにか補うために作り出した生きる術だったんですね。

そんなヒノキで作った家、憧れますね~。

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