妖怪ファンは要チェック!「第10回 境港妖怪検定」が受験申し込みをスタートしてます
ゲゲゲの鬼太郎の作者 水木しげるさんの妖怪考察を通じて学んだ、日本各地に伝わる妖怪や伝承についての知識を「資格」として公式に認定する検定試験「境港妖怪検定」が受験の申し込みをスタートしていますよ。
Japaaanでも昨年紹介しましたが今年で10回目の開催になるんですね。気になる試験内容はというと、初級・中級の内容は、妖怪の名前・特徴・説明等に関して出題する約50問の問題に対し、数肢択一方式・○×記入方式・部分記入及び全記入方式で解答する形式。100点満点中、70点以上の正解で合格となります。
公式テキストというものが用意されており問題はその中から出題されるようなので、よほどの妖怪通でない限りは公式テキストの購入は必要となりそうですね。第1回~9回までの累計では初級の合格者は80.4%、中級の合格者はグンと減って18.7%。
そして上級の試験はというととっても本格的。提示されたテーマについて1,200文字以内で述べる論文形式の試験。公式テキストは用意されていないため妖怪のあらゆる知識を携えて挑まなければなかなか合格は難しそう。妖怪以外の民俗学の知識も必要になってきそうですね。第1回~9回までの累計では上級の合格者は9.2%となっています。ちなみにまだ12人しか合格者はいません。
ここでサンプル問題から幾つか出題です。
〈問〉以下の妖怪についての文章を読んで、問題に答えなさい。
( A )のある村では、道のうす気味悪いようなところに( B )が下がるという。これに当てられると、ざまざまな病気が起こると言われ、信州(長野県)の( C )と同系列の妖怪だとされている。また秋田県南秋田郡では、以前、村の真ん中に大榎があって、夜そこを通ったら、あろうことか( D )が下がっていたという。
①空欄( A )~( D )に入る答えを、(ア)~(コ)からそれぞれ選びなさい。
(ア)腰巾着 (イ)茶袋 (ウ)ヤカンヅル
(エ)サガリ (オ)文福茶釜 (カ)生首
(キ)破れ提灯 (ク)宮城県伊具郡 (ケ)高知県幡多郡
(コ)岡山県勝田郡
〈問〉次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。
河童よりさらに人間に近い姿をしていて、和漢三才図会に載っている、( A )は、気のよさそうなというか、まるで人畜無害といった顔つきをしている。実際、性格もおとなしいようで、二人ずつ並んで物語などを語っていることが多いなどと、( B )にも記されている。
②( A )に入るこの妖怪の名前を記入しなさい。
③( B )に入る書物の名前を、次の(ア)~(ウ)から1つ選びなさい。
(ア)和訓栞(江戸時代の国語辞書)
(イ)怪談老の杖(江戸時代の怪談集)
(ウ)本朝奇跡談(江戸時代の紀行物)
どうですか? 中級の問題ですがこのような問題が50問となるとなかなか手ごわい検定試験になりそうですね。
サンプル問題と解答
境港妖怪検定は 2015年10月25日(日)に境港会場と調布会場の2カ所で開催。受験申し込みの受付は2015年9月30日(水)までとなります。
妖怪ファンのみならず水木しげるファンにとっても興味深い妖怪検定。見事合格して「妖怪博士」の称号を得てみましょう。