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【豊臣兄弟!】利家の裏切りではなく“勝家の愛”を描いた第32回『賤ヶ岳の決闘』を史実と共に考察

【豊臣兄弟!】利家の裏切りではなく“勝家の愛”を描いた第32回『賤ヶ岳の決闘』を史実と共に考察:4ページ目

願いは「他の者と果たせ」と告げる愛

前回の記事「前田利家がまさかの撤退!「賤ヶ岳の戦い…」でもご紹介したのですが、

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『賤岳合戦記』にある勝家と利家の最後の別れを思い出しました。

その場面を現代語にして要約すると……

勝家は、賤ヶ岳から撤退したあと府中城に立てこもっていた前田利家・利長のもとを訪れて、礼を述べた。そして、茶漬けを頼み静かに食事をしてから、痩せた馬を所望して発っていこうとした。見送ろうとする利家を制して辞退するも、『その方は筑前守(秀吉)と以前から親しく、他とは異なる間柄。必ず今度の誓約を翻して安堵されよ』と言って去っていった。

という内容です。もちろん、のちの脚色がある話ですが、実にドラマになるエピソードですよね。

「豊臣兄弟!」でどう描くのかと思っていましたが、場面やセリフこそ違えども、利家に対する今までの礼の気持ちと、この先は巻き込みたくないので、わしと袂を分かってかまわないのだぞ…という“愛”は同じだなと感じました。

山口さんの演ずる勝家には、利家の裏切りへの怒りや責める気持ちなどまったく感じられず、我が子に諭すように教えている表情がなんとも印象深かったです。

お市が「私を殺してみよ」と小一郎に伝えたときと同じ表情でした。

先に逝くことへの覚悟を念頭に置きつつ「我が人生に一点の悔いなし」と誇りに思っている人の目でした。

最後に

史実では、この賤ヶ岳の決闘後、秀吉の信頼を勝ち取った利家は、新たに加賀二群の領地を得ます。

そして、本拠地を「尾山城」(金沢城)に移し、北陸地方の統治を強化して行くのですが。

「賤ヶ岳の戦い」の翌年、天正12年に秀吉と家康・織田信雄連合軍の『小牧・長久手の戦い』が勃発。

その隙を狙い、佐々成政が、利家が治める能登へ侵攻し今度は『末森城の戦い』が勃発……結局、血が流れる戦のカルマは終わることはなく、「戦いのない平和な新しい世」など訪れず「天下人」の独裁政治が待ち受けている未来が待っています。

来週は、第33回『北庄城の別れ』。これでまた舞台から去る人物がいるのが辛いですね。

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参考:

決戦!賤ヶ岳(講談社文庫)
『賤岳合戦記』
『賎ケ岳の戦い 戦史ドキュメント』高柳光寿

 

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