【豊臣兄弟!】“信じる”が貫いた神演出…闇落ち寸前の織田信長を救った藤吉郎、第14話を考察:3ページ目
身を挺し信長に「信じられる家臣がいる」を証明
小一郎の言葉を信じた信長。
「なぜじゃ。」と呟きます。
「なぜじゃ」「なぜじゃ」と信長がつぶやくたびに、長政との交流のシーンが流れます。
「兄上!」と明るく笑う実の弟・信勝(中沢元紀)の姿、背後からばっさりと斬られた信勝の姿、「兄上〜!」と叫びつつ投げられても投げられても自分に立ち向かってくる相撲をとったときの長政などの映像を、これでもかとかぶせてくる鬼演出でしたね。
「なぜじゃ、なぜじゃ、なぜじゃ」と、徐々に唇と振るわせて繰り返しつぶやき、「長政〜!」と、体を折って叫ぶ信長。
そして、何かを飲み下し立ち上がった信長(このときの『シャキッン!』という金属音が、実にダークサイド覚醒感がありました)は、「長政が首この手ではねてくれるわ。」と、宣言しました。
「ここは一旦逃げよう」と提案する家臣らに怒りは爆発。
家康の胸ぐらを掴むは、「気を鎮めて」という明智光秀(要潤)を蹴り倒した挙句、「公方の飼い犬ごときが指図するな」「公方が仕組んだことか」と刀を向けるほど荒れ狂います。
そんな様子に恐れ慄く家臣たちのなかで、信長の心情を誰よりも理解していた藤吉郎。
「殿〜!」と叫び刀で自分の足を突き刺す暴挙にでました。その行為に信長は呆気に取られます。
「申し訳ありませぬ。この猿、うっかり傷をおってしまった。これでは動けないので、わしがここに残りまする」と申し出ました。
「戦に最も大切なのはいかに勝つかじゃ。けれど、その次に大事なのがいかに負けるか。この戦は我らの負けにございまする。朝倉の追手はこの猿が止める。殿は、その隙に京へお戻りくだされ」と。
そして、「殿さえご無事なら、我らは何度でも蘇りまする。」と叫び、ニカっと満面の藤吉郎スマイルを見せます。
毒気を抜かれた表情ながら、みるみるうちに目に涙を浮かべる信長。
全身全霊で自分への「愛」を見せてくれた藤吉郎の行為にどれだけ救われたことでしょう。
人間臭過ぎるゆえデリケートで闇堕ちしやすい信長を、ずっと信じてきた藤吉郎だからこその「殿を信じてついていく人間はここにいます」という行為に、やっと自分を取り戻せました。
秀吉に自分の鎧を渡し、「ふたとき経ったら、すぐにわしのあとを追ってこい。京で宴の支度をして待っておる。朝倉のまぬけぶりを面白おかしくわしにきかせろ」という信長の目からは、一筋、涙が伝っていきました。
