【豊臣兄弟!】“信じる”が貫いた神演出…闇落ち寸前の織田信長を救った藤吉郎、第14話を考察:2ページ目
お市の「手紙」が「小豆袋」へとつながる展開
長政の謀反の知らせを信じようとしない信長に、勝家が差し出したのがあの「お市からの両方の口を紐で縛った小豆袋」でした。
「みよ、まことに浅井が寝返ったなら、このように気が利いたものを送ってくるはずはない」という信長。
けれども、竹中半兵衛に「それは我らのことでは。両方の口を縛ってあるのは『袋のネズミ』だと」といわれ、藤吉郎に「お市さまのせいいっぱいの知らせでは」といわれ、カッとなり「こじつけじゃ!」と袋を握りしめて破り捨てます。
破れた紙袋を見た小一郎は、紙の端に「市」の名前があるのを見つけます。
それは以前、お市が政略結婚で浅井に嫁ぐ前に、長政宛に文を書こうと思うも何も書けないと、小一郎に相談したときの手紙の紙でした。
久々に小一郎が小谷城で幸せそうなお市に再会したとき、「もう白紙の文はご無用でございますね」と尋ねると、「そうじゃな」と穏やかに笑っていました。
小一郎だけが知っていたお市の心情。あのときの手紙の紙が「小豆袋」として使われるとは……。
「この白紙の手紙は、浅井と織田の間で胸引き裂かれる思いで、殿に窮地を知らせるお市さまの心そのもの。それを無駄にしないで逃げてくだされ」と、説得します。
以前、「お市と浅井長政の夫婦仲は今度どうなる?」という記事でご紹介したのですが、この逸話は『朝倉義景記(朝倉家記)』に記されているものです。
袋ヘ小豆ヲ入、其袋ノ跡先ヲ縄ニテ結切リ、封を付テ信長ヘソ贈ラレケル
とだけなのですが。(現在では「江戸期に創作されたエピソード」という解釈がされています)
ドラマでは、手紙の紙をお市が保管していて、兄に窮地を知らせるメッセージとして使い、小一郎がその意味を察し信長を説得をするという流れ。大河ドラマにある「そう来たか!」な展開でした。
