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戒名を与えられた宣教師…遠藤周作『沈黙』ロドリゴ神父の実在モデル、キアラ神父の生涯

戒名を与えられた宣教師…遠藤周作『沈黙』ロドリゴ神父の実在モデル、キアラ神父の生涯:2ページ目

“沈黙”のあとに残ったもの

キアラ神父は一六八五年、八四歳で病死しました。遺体はキリスト教では禁忌とされる火葬に付され、戒名 として「入専浄真信士」 が与えられます。

この戒名の「入専」はジュセンと読み、彼の名であるジュゼッペに由来すると考えられています。そして冒頭で記した通り、墓碑は雑司ヶ谷から調布へと移動したのです。

興味深いのは、イタリアでは彼が殉教者として伝えられている点です。彼は棄教者ではなく、信仰を守った人物として尊敬されてきたのです。

イエズス会の解釈の趣旨としては、こうです。「神は棄教した者の弱さも知っている。日本の信仰の中には殉教をもって守られた強い根が張っている」。

これは遠藤周作が『沈黙』の中で描いた「沈黙の神」の問いに対する、一つの答えでもあるでしょう。

遠藤は日本を、異教が根付くことのないとして表現しましたが、深い信仰を持つ人たちにとっては、決してそのような絶望の地ではなかったということです。

ジュゼッペ・キアラという人物は単なる“転びバテレン”ではなく、外面と内面の狭間で揺れながらも信仰を模索し続けた一人の人間だったのでしょう。

遠藤周作『沈黙』

参考資料:
クリスチャントゥデイ
調布市

画像:Wikipedia

 

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