大河『べらぼう』がギャラクシー賞を受賞!“べらぼうロス”が今だに絶えず人々の記憶に残り続ける理由:2ページ目
現代でも使える短いセンテンスが魅力の「地口」
ドラマが終わっても、「江戸の文化」への興味は今だに色濃く残っています。ドラマで江戸カルチャーを知り、興味を持った人は少なくありません。
“刀”ではなく“本”
“戦”ではなく“文化”
“斬り合い”ではなく“知恵比べ”
……商売の争いはあれども、人を殺しあう合戦はなかったべらぼうの時代。
大衆文化が大きく華開いた江戸中期界隈の、本、浮世絵、芝居、着物や髪型などの服装、文化やエンターテイメントの持つパワーや魅力に惹かれた人は多いようです。
いろいろな角度から捉えた浮世絵展、能面展、書籍や絵画の販売ほか、さまざまな商品などが注目を集めています。
また、ドラマでも注目された「地口」(江戸時代のダジャレのようなもの)も、今だによく使われている様子。
蔦重がよく使う「ありがたやま」(ありがたい)を筆頭に、「しかた中橋」(しかたない)、「かたじけ茄子(なすび)」(かたじけない)、「しめこのうさぎ」(しめたもの、うまくいった)など、意味が伝わりやすいのが「地口」です。
特に「ありがたやま」は、SNSで使っている人をいまだによく見かけます。
2025年流行語大賞の発表時、「働いて働いて…」より、「絶対この1年間聞き続けた、『ありがたやま』が優勝」と盛り上がっている、べらぼうファンもいました。
また、この地口を、「NHKの公式で、LINEのスタンプにして欲しい」という声も。確かに公式であったらいいですよね。
さらに、これは「地口」ではありませんが、狂歌師・太田南畝(桐谷健太)が生み出した「そうきたか!」も人気のあるフレーズ。
意外な脚本の展開やアイデアをみせられたとき、驚きつつ使われる「そうきたか!」は、賞賛する意味合いがあります。
「豊臣兄弟!」で、“秀吉が織田信長の草履を懐で温めた”逸話が、今回の大河ドラマでは “雨が降りそうなので濡れないよう懐に入れていた”という展開に。
その脚本に、「そうきたか!」と呟いている人もいました。
(筆者も、これは思わず「そうきたか!」と。現代でもすごく使えるワードですね。)
前述の、べらぼう地口を「LINEのスタンプにしてほしい」が共感できるのは、地口は、リズム感があり軽妙洒脱で、短いセンテンスで伝わりやすいところが、現代のSNSやスマホ文化にフィットするからではないでしょうか。
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