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一撃必殺の“急所突き”って本当なの?江戸武術が編み出し極秘伝授「秘孔」の恐るべき実在

一撃必殺の“急所突き”って本当なの?江戸武術が編み出し極秘伝授「秘孔」の恐るべき実在:2ページ目

実際の急所の部位と名前は?

ここでは主に「楊心流」の名称から抜粋しますが、多すぎるので一部だけ紹介しますと…。
・霞➡両眉の脇
・眉間➡両眉の中間
・人中➡鼻と口の間の溝、三分の一の点
・百匁落➡足の甲の上
・壇中➡両乳の中間
・月影➡肋骨の最下部
・明星➡へその上一寸(一寸は約3センチ)

けっこうピンポイントですね!こんなに都合よく相手の体の一部を押せるでしょうか??
経絡思想の発祥の中国では、生身で戦う戦法は主に「拳法」なので面による攻撃が多いですが、日本の(武士が)戦う場合は主に柔術が戦法になります。

日本刀を取り落としたときに、生身で戦うことを想定しています。その場合、相手の懐に入り、相手の衣類を掴み動きを封じる動きが多いことから、急所を「突く」ことができるのです。

伝授は神聖なもの

あまたの武道の例にもれなく、これらは闇雲に伝授されるものではありません。各流派によって、免許皆伝された者にだけ極秘に伝わってきた技です。楊心流では、儀式を執り行う一週間前から酒肉を断ち、沐浴をして身を清めてから行います。

また、相手を殺す技というよりも、相手の動きを封じて戦意喪失させる側面が強いです。
どんな格闘技にもいえることですが、力を持つものは責任が生じるということですね。

まとめると、
・急所は「経穴」と呼ばれる
・経穴は五行思想の流れをくむ
・経穴を医療に転じると「鍼」や「ツボ押し」になる

いかがでしたか? ツボの話をしていたら整体やマッサージを受けに行きたくなりました!みなさんも健康に師走を乗り切りましょう。

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