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歌舞伎で風紀が乱れる?江戸時代に歌舞伎や相撲が”危険視”されていた理由【後編】

歌舞伎で風紀が乱れる?江戸時代に歌舞伎や相撲が”危険視”されていた理由【後編】:2ページ目

戦後に進んだ規制

また、狭い区域に多くの観衆を集めるという構造上、興行は暴力による妨害に弱いという側面もありました。

当時は警備会社も無かったので、無頼者の暴力から身を守るために別の無頼者をボディーガードとして使うことも、当たり前のように行われていたのです。

このような、無頼者による興行界の支配は戦後しばらく続きましたが、昭和36年(1964)に警視庁が組織暴力犯罪取締本部を設置します。

これにより、無頼者が運営する興行会社は締め出され、「表立って」組織が興行に関与する機会は激減しました。

最近では、エンタメ業界における無頼者や暴力団との繋がりは、少なくとも昔に比べれば希薄になったイメージがあります。

しかし平成の時代までは芸能界イコール暴力団という図式が多くの人の頭の中にインプットされていたと思います。こうした図式の源流は、はるか江戸時代にまで遡ることができるのです。

参考資料:縄田一男・菅野俊輔監修『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』2023年、宝島社新書画像:Wikipedia

 

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