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「べらぼう」まさかの”劇中劇”で蔦重の仇討ちを展開!笑いと涙の異例回で、笑顔を取り戻した誰袖

「べらぼう」まさかの”劇中劇”で蔦重の仇討ちを展開!笑いと涙の異例回で、笑顔を取り戻した誰袖:2ページ目

実は陰で苦労していた京伝

「ここは俺に任せてくれぬか?」

へそを曲げてしまった京伝の説得に名乗りを上げた恋川春町(岡山天音)。朋誠堂喜三二(尾美としのり)と一緒に京伝を訪ねました。

「……絵やら戯作やらやって女にモテりゃ、それでいいってぇか。いいもん作るとか『大当たり』とか、そんなんどうでもいいんですよ……机にかじりついて苦労してなんてな野暮はごめんで……」

なんて嘯(うそぶ)く京伝の本質を、春町は見抜いていたようです。

襖を一枚隔てた向こうには、山のような書き損じ。膨大な作品を読み込んで研究を重ねていました。

春町「そりゃあこれ以上、苦労したかねぇよなぁ。こんだけ苦労して書いてたら」

示されたのは『金々先生栄花夢』。全ページにびっしりと付箋が貼られ、今様の小ネタや穿ち(うがち)を盛り込んでいます。

春町「見栄を張るな。お前は、俺の仲間だ。机にかじりつき、人から見たらどうでもよい些末なことにこだわり迷い唸り、夜を明かしてしまう手合いであろう?」

図星を射られて狼狽える京伝。野暮仲間同士、熱く不本意な抱擁を交わすのでした。

3ページ目 腹開きを背開きに……うなぎ屋で仲直り

 

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