江戸時代のぼったくり駕籠「重た増し」とは?拒否をすれば袋叩き、女性は人身売買の危険も:2ページ目
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「重た増し」を拒否すると?
ちなみに「重た増し」の支払いを拒否した場合、雲助たちは実力行使に及びます。
駕籠をひっくり返すのは男女共通として、男性なら袋叩きにした上で、その場に放置。山犬(狼や野犬)に食われようが知ったこっちゃありません。
女性なら手籠めにした上で遊女屋へ売り飛ばすケースもあったと言います。
もちろん男女問わずに身ぐるみ剥がしてしまうのは、言うまでもないでしょう。
そこまでされるくらいなら、旅先の必要経費と割り切って、お酒をおごってやるのも一策かも知れませんね。
終わりに
今回は悪徳駕籠屋が時折せびる「重た増し」について紹介しました。
この手の不当請求は辻駕籠(つじかご)など非公認の駕籠屋に多く、その悪徳さから朦朧駕籠(※もうろうかご)とか街道雲助(かいどうくもすけ)等とも呼ばれたそうです。
※酔っていたり切羽詰まっていたりなど、お客が正常に判断できない隙につけ込んで、悪どい商売をする駕籠屋。
もし皆さんが駕籠をご利用される際は、きちんとした宿屋と提携している正規?の駕籠屋をおすすめします。
現代でも白タク(非合法な白ナンバータクシー)営業のトラブルが絶えませんが、そこまで安くないのに、リスクを抱えるのは割に合わないでしょう。
多少高くても安心できるサービスを利用したいものですね。
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