なんと「ドリア」は日本生まれだった!原型は高級ホテルの創作料理、名前の由来など誕生秘話を解説:2ページ目
名前の由来は?
さて、ここまでで料理としてのドリアの歴史は分かりましたが、では「ドリア」という名前の由来はなんでしょうか。これについては諸説あります。ワイル氏に誰かが確認していればよかったのですが、そういう記録は残っていません。
よって推測になってしまうのですが、ひとつはイタリアの貴族の名家から採ったという説です。
イタリアの港町であるジェノバにはドーリア家という名門の貴族が存在しており、15世紀頃、そこにアンドレア・ドーリア提督という人がいました。この人の名前を参考にしたというものです。
もうひとつの説もあります。日本でドリアが作られるよりも前に、そのドーリア家のために作られた料理で「ドリア」があったのです。詳細は不明ですが、ざっくりした記録によるとトマト・キュウリ・卵を使ったものだったようです。
この色の組み合わせは、イタリア国旗の赤・緑・白にも通じますね。ちなみに、日本でワイル氏が作ったドリアも緑のパセリ・赤色の海老・白色のホワイトソース(またはご飯)という色の組み合わせでした。こうした点からも、この説のもっともらしさが感じられます。
