
マブダチの「マブ」は遊郭の文化に由来!?マブダチとは一体どんな関係なのか?【大河ドラマべらぼう】
友人の中でも、特に親しい者について「マブダチ」と呼ぶことがあります。
子供のころにこれを聞いて「眩(マブ)しいくらいに光り輝く友達(ともダチ)関係」だからマブダチなのかな、程度に思っていました。
しかし後に調べてみると、マブダチの「マブ」とは遊郭や遊女たちの文化に由来しているということです(諸説あり)。
今回は遊女たちが呼んでいた「マブ」とは何か、そこからマブダチとはどんな関係なのかについて、紹介したいと思います。
間夫であり真夫であるマブ
マブは遊女(勤め)の憂さ晴らし……遊女たちにとって、マブの存在は苦界における数少ない気晴らしでした。
マブとは漢字で間夫と書き、本来は愛人を指す言葉です。
お客たちに疑似恋愛や疑似結婚を体験させる遊女たちにとって、名義上のパートナーはお客たちでした。
連中がどれほど強蔵(つよぞう。精力過剰で女性を乱暴に扱う男)であったり、ロクデナシであったりしても、揚代(料金)さえ支払えば大抵の仕打ちは我慢を強いられます。
娑婆(しゃば。ここでは世間一般を指す)の夫婦でさえ、妻の方から三行半(みくだりはん。離縁状)を突きつけることは簡単ではありません。
ましてカネ次第で手荒く扱われる遊女たちの「夫婦生活」は、目を覆いたくなるものだったはずです。
そんな「夫」から逃げられない遊女たちが、「間夫」との一時に救いを求めるのはごく自然のなりゆきでした。
※理由次第で不倫を許容しているようにもとれるので補足しますが、パートナーなDVをするからと言って、不倫してよい理由にはなりません。念のため。
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