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300年もの歴史を持つ!?長野県・木曽地方に伝わる保存食「すんき漬け」とは?

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2025/03/04

「すんき」というユニークな名前の由来は?

「すんき漬け」または「すんき」と呼ばれていますが、このユニークな名前の由来は、「すっぱい茎」という意味で、京都の「すぐき(酸茎)漬け」がなまったいう説が有力です。

なお、先ほどもご紹介したとおりすんき漬けは塩を使わないですが、京都の「すぐき漬け」は塩を使ったお漬物です。

「米を貸しても塩を貸すな」という言葉も存在

塩を使わないお漬物は、日本以外の国でも一部で作られていますが、それらに共通するのは「山岳地帯」ということです。木曽地方は海から遠かったため、塩が用意に手に入る環境ではありませんでした。そのため、塩はとても貴重な存在。野菜の保存に食塩をたくさん使うことは難しく、この状況が無塩発酵の漬物を生んだと言われています。

昔は、「米を貸しても塩を貸すな」や「米は貸しても塩は貸せるな」といった言葉もあったほどです。

300年の歴史がある?

すんき漬けの発祥については定かではないものの、少なくとも300年ほど前からはあったと考えられています。それは、元禄年間(1688年頃)の松尾芭蕉の一門の連句会で、「木曽の酸茎(すんき)に春も暮れつつ」と詠まれていることが理由です。

また、基礎地域の王滝村(おうたきむら)に残る古文書では、名古屋藩へ年貢として出した記録も残っています。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

画像出典:農林水産省ホームページ

 

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