お城の”松の木”は食用!?戦国時代、武士たちは何を食べていた?籠城戦のため備蓄していたものとは?:2ページ目
早生種が命綱
さてそれでは、戦国武将はそんな兵士たちの士気を高めるために、どのような種類の米を用意していたのでしょうか。
戦国時代は、特に籠城戦に備えて米が備蓄されることが多くありました。
どの城でも武器と食料の備蓄には余念がなく、特に兵士の腹を満たすための米は、少なくとも半年分以上は蓄えられていたようです。
で、その品種はきまって「早生種(わせしゅ)」でした。
常に大量の米を確保しておくには、味や収穫量よりも、とにかく早く成長して随時貯蔵に回せる品種であることが重要でした。
例えば、兵員1000名が半年持ちこたえられる米を備蓄すると、一人一日5合を食べるとして5000×180日で90万合。つまり900石という大量の米を集めなければなりません。
しかし戦国時代の合戦では、米を収穫するための領地を争うわけですから近隣の国から米を買うことはできません。
そこで、多少米の質が劣っても、早く収穫できる早生種が植えられたのです。
