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大河ドラマ『べらぼう』つたや三兄弟の癒しキャラ!? じわじわ人気度アップ「次郎兵衛にいさん」の魅力【前編】

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めまぐるしくことが起こる新吉原で不動ののんびりキャラ

たとえば、ドラマ第五話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」で、怪しい浪人(高木勝也)に強請れられた唐丸が店の金を取っていたとき。いつもはぼ〜っとしている次郎兵衛にいさんが、金の入ってる巾着を持ち上げ「軽くなっている気がする」と気が付きます。

蔦重に「おまえ、なんか高い本買った? 金が減っている気がするんだよ」と聞くも、「にいさんが何か買ったんじゃないですか?」といわれ「う〜ん、俺なのかなぁ…」というのんびりした返答。

SNSでは次郎兵衛のゆるさに「どんぶり勘定過ぎて笑う」「気が付かなくてかわいい」などという声があがりました。

吉原一の引手茶屋の放蕩息子

細かいことは気にせずいつものんびりムードの次郎兵衛にいさん。過酷な吉原の遊女たちの日々、銭ゲバのような妓楼主、騙し騙されの商売の世界など、目まぐるしく変化していくなかで、不動ののんびりキャラです。

この次郎兵衛は、吉原を代表する引手茶屋・駿河屋(高橋克実)の実子。引手茶屋とは、当時の新吉原で芸妓や遊女を手配する役割を担った施設で、文化交流や商談の場としても利用されていました。

引手茶屋を通さなくても、直接妓楼の入り口で遊女を指名し店内に入ることもできますが、引手茶屋を通すとまずは酒や肴でもてなされ、茶屋の女将が客の好みを聞き取り妓楼と遊女を手配し、つきっきりで客の面倒を見るのです。

もちろんお代は高く付きますが、引手茶屋は遊女の揚代ほかのさまざまな支払いをすべて立てかえてくれるので、手持ちがなくても後払いで遊べるというメリットがありました。

3ページ目 実在した引手茶屋「駿河屋」

 

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