発見です!谷崎潤一郎の創作ノート255枚見つかる、空襲を避けるため撮影か?
日本文学を代表する作家 谷崎潤一郎の代表作とも言える「細雪」や「春琴抄」の創作ノートが存在していることが中央公論新社が記者会見で発表しました。
実際に発見されたのは創作ノート自体ではなくノートをカメラで撮影し、その印画紙が発見されたとのこと。その数255枚。発見された印画紙は昭和8年〜昭和13年にかけて書かれたものが中心のようで、中には「細雪」の創作過程や「春琴抄」のストーリー設定が書かれているとのこと。
36年末ごろには既に、43年に連載を始める「細雪」のタイトルがメモされ<S子は二十九才であるがまだ純潔な処女である>と書き出されている。S子とは谷崎の妻松子の妹重子とみられ、作品のヒロイン雪子のモデル。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150402-00000065-mai-soci
この印画紙は当時の空襲を逃れるため自ら指示をしてカメラで撮影したものとみられており、作品に対する思いが伺えます。撮影された印画紙は友人に預けら今日まで保管され、この度遺族の方が研究に役立ててほしいと出版社に託したのだそうです。
なお、今回発見された創作ノートは来年秋刊行予定予定の「谷崎潤一郎全集 決定版」の第25巻に収録されるとのこと。
via: <谷崎潤一郎>40代後半の創作ノート 印画紙で残っていた (毎日新聞)