戦国時代の海戦で活躍!海上専門の戦闘集団「水軍」はどんな船でどのような戦いを繰り広げたのか?:2ページ目
安宅船・関船・小早船
ここで、安宅船をはじめとする当時の艦船について簡単に説明しておきましょう。
安宅船は、室町時代の後期から江戸時代初期にかけて用いられた軍船の一種です。
重厚な武装を施した巨大な船で、戦闘時には数十人の漕ぎ手によって推進するという構造でした。
よって小回りがきき、またその巨体には数十人から百数十人の戦闘員が乗り組むことができたといいます。
安宅船は基本的に水軍の旗艦として運用され、戦力としての主力には中型で快速を誇った関船が使われていました。
室町時代後期以降の日本の水軍の艦船には、この他にもさらに快速で海上を駆けめぐる小早船があったようです。
これらの船のサイズについては、近代の艦種でいえば安宅船が戦艦に相当し、関船が巡洋艦、そして小早船は駆逐艦に喩えられるかも知れません(あくまでも船体の大きさの話で、役割は似て非なるものです)。