お稲荷さんの正体は狐…ではなく人喰い鬼!?稲荷神社にまつわる深すぎる闇:2ページ目
大日如来に出会い、会心した荼枳尼天
人喰い鬼である荼枳尼天のターニングポイントは、大日如来との出会いで訪れます。大日如来は、密教における万物の母です。
そんな大日如来は荼枳尼天に、人喰いを改めるよう申し渡しました。そして大日如来は荼枳尼天に、人間に死が訪れる半年前に、その者の死期を予知する能力を与えます。
大日如来の導きで生きた肉を喰らう鬼から脱した荼枳尼天は、仏道に帰依して改心。人命を奪う鬼神を改めて五穀豊穣の神になり、寺に祀られるお稲荷さんとなりました。
消えることない荼枳尼天の過去
しかし荼枳尼天の恐るべき過去を、人々が簡単に忘れることはありませんでした。
「今は穏やかそうに見えても、その本性は人喰い鬼だ。」
「どうせ意にそぐわないことがあれば激昂し、人間を取り殺すことだろう。」
こうして
- お稲荷さんを気軽に拝むと祟られる
- 稲荷信仰を止めると災いが降りかかる
こういった誤解が流布したと言われています。