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幕末期、米国の初代・駐日領事「タウンゼント・ハリス」は日本人のことをどう思っていたのか?

幕末期、米国の初代・駐日領事「タウンゼント・ハリス」は日本人のことをどう思っていたのか?:2ページ目

帰国後の生活

しかし、ハリスはずっと日本に滞在したわけではありません。来日から5年9か月後の1862年(文久2)9月、故郷のニューヨークへ戻っています。

この時彼は58歳。もともと条約交渉中から彼は体調の不調を訴えており、いったんは回復したものの、再び悪化したようです。

また、当時のアメリカは南北戦争の真っただ中でした。自分とは党派が異なる共和党のリンカーンが大統領だったこともあり、南北戦争の故郷の心配があった可能性もあります。

幕府はハリスの留任を望んでおり、米国政府に任期延長を求める書簡も送っています。ハリス当人も、きっと後ろ髪を引かれる思いだったのではないでしょうか。

さて、独身だったハリスは、帰国後はニューヨーク四番街のアパートでひっそりと暮らしていました。

そして帰国から5年後、アメリカ議会はハリスの功績を称え、ハリス自身の収入で賄っていた日本滞在中の費用をすべて支払っています。

以後、彼は特に公職には就かず、ローマやパリへ旅行したり、動物愛護団体の会員になったりしながら、悠々自適の生活を送りました。

3ページ目 日本への思い

 

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