【光る君へ】紫式部の弟・藤原惟規、なんと実は兄だった!?系図集『尊卑分脈』の手がかりを読み解く

NHK大河ドラマ「光る君へ」皆さんも観ていますか?

第39回放送「とだえぬ絆」で非業の最期を迎えた藤原惟規(高杉真宙)。第1回放送「約束の月」から主人公・まひろ(藤原式部。吉高由里子)の弟として登場し、マイペースなキャラクターが視聴者から愛されてきました。

【光る君へ】惟規、ついに退場なのか…?まひろ(藤式部)の弟・藤原惟規の”らしさ”あふれる最期がコチラ

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実はかなり高い教養があった紫式部の弟・藤原惟規。詠んだ和歌に見える彼の才能【光る君へ】

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ところで、本作において藤原惟規は藤式部(紫式部)の弟として描かれていますが、実は兄とする説もあるのです(諸説あり)。

今回は南北朝時代から室町時代にかけて編纂された系図集『尊卑分脈(そんぴぶんみゃく)』より、藤原惟規が紫式部の兄である説のヒントを紹介していきましょう。

外祖父の官職が違う理由は?

それではさっそく『尊卑分脈』を読んでみます。

以下、『尊卑分脈』より

惟規
母 摂津守為信女

(意:母は摂津守である藤原為信の娘)

女子(紫式部)
母 右馬頭藤原為信女

(意:母は右馬頭である藤原為信の娘)

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※いずれも生年は明記されていません。
※事績に関する記述も今回は割愛しています。

この摂津守(せっつのかみ)である藤原為信と、右馬頭(うまのかみ)である藤原為信は同じ人物です。念のため。

合わせて惟規の母である為信女と、紫式部の母である藤原為信女も同一人物です。こちらも念のため。

※もちろん為信は娘のうち二人を藤原為時と結婚させた可能性も、理論上は考えられますが……今回は考えません。

果たして藤原為信女(ためのぶの娘。役名ちやは)は、惟規と紫式部のどちらを先に生んだのか……この謎を解くヒントが、外祖父である為信の官職にあります。

2ページ目 藤原為信は摂津守→右馬頭の順で出世?

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