「光る君へ」藤原道長よ…妻の実家で元カノと何やってんの!第36回放送(9月22日)振り返り:4ページ目
望月の歌まで、まひろがキッカケ?
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の
欠けたることも なしと思へば※藤原実資『小右記』より
【意訳】この世は私のものだと思う。欠けるところのない満月のような、この私の……。
娘たちを次々と入内させ、権力の絶頂を極めた道長が後に詠んだ「望月の歌」。
※本人は黒歴史と思って日記に書きませんでしたが、藤原実資(秋山竜次)によって書かれてしまいました。実資GJ!
今回まひろが詠んだ二首の和歌が、道長を触発?したのかも知れません。
めずらしき 光さしそふ さかづきは
もちながらこそ 千代もめぐらめ※『紫式部日記』寛弘5年(1008年)9月15日条
【意訳】盃に満たされた酒は、欠けることなく輝く満月のようです。若宮の栄光が永遠に続くことを暗示しているのでしょう……。
いかにいかが 数へやるべき 八千歳(やちとせ)の
あまり久しき 君が御代(みよ)をば※『紫式部日記』寛弘5年(1008年)11月1日条
【意訳】どうやって数えたらよいのでしょうか。八千年≒永遠に生き続けて欲しいと願うあなた様の生命を……。
ここで言う「君」とは、五十日儀を祝う敦成親王ですが、本作では親王にかこつけて道長への愛を詠んだ設定になっているものと推測します。
欠けることなく満たされた、永遠なる存在。まひろにとって、それは道長をおいてありませんでした(あくまで本作の設定です)。
9月15日に「(この和歌を)覚えておこう」と言った道長は、後に「我が世をば……」と詠むという展開を予想します。
ホント、現妻の実家に元カノを連れ込んで何をやってるんでしょうね。
第37回放送「波紋」
中宮・彰子(見上愛)が一条天皇(塩野瑛久)の皇子を出産し、まひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)は喜びを分かち合う。そんな二人の親密さがうわさになる中、彰子がまひろの書いた物語を冊子にして天皇への土産にしたいと言いだす。そこでまひろを始め、女房たちが力を合わせて豪華本を制作することに。一方、新たな皇子の誕生により、伊周(三浦翔平)らの思惑が外れ、皇位継承を巡る不穏な気配が漂い、内裏で事件が起こる。
※NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより。
とまぁそんな具合に、てんやわんやあって皇子が誕生した訳ですが、道長とまひろは要らん揉めごとの波紋を広げたのでした。静かな水面に一石を叩き込んだようです。
こんなに何でもかんでもまひろまひろばかりだと、左衛門の内侍(菅野莉央)ならずとも周囲の女房たちが嫉妬するのも無理はありません。
もっと静かに暮らすため、おっとりキャラを演じた史実の藤式部はどこへ行っちゃったんでしょうか。
ともあれ次週37回放送「波紋」、楽しみにしています!