ゴシップネタにつきものなのが、「奥さんの妊娠出産前後の浮気」ですよね。定期的にテレビやネットを賑わすこの類のニュース、近頃では聞かされる方もウンザリといったところでしょうか。

実は、妻の妊娠出産を契機に他の女性のもとに行ってしまう殿方は平安時代にもいました。当時の有名人でいうと、藤原兼家(ふじわらのかねいえ)がそうでした。

完璧男子・藤原兼家

兼家は平安時代の摂関家の嫡流の家柄、右大臣・藤原師輔(ふじわらのもろすけ)の御曹司で、出世街道まっしぐらの超サラブレッド男子でした。性格は明るくてフレンドリーで、ユーモアとウイットに富んだ発言で笑いも取れちゃう人気者。

更には人に対して優しく情に厚く、器用で気も利きました。当時は必須だった和歌の腕前も知識も申し分なく、素晴らしい才能がありました。そうなのです、兼家は非の打ち所がない完璧男子で、当然女性からも爆モテだったのです。

長男誕生と同時に別の女性と結婚！？

そんな彼の１人目の妻は時姫というお嬢様。２人の中はたいへん睦まじく、待望の長男・道隆も誕生しました。そして同じ頃、兼家は２人目の奥さんと結婚しました。

なんと爆モテの兼家は、１人目の奥さんの赤ちゃん妊娠出産と同時進行で次の女性の元に通い、せっせと手紙のやりとりをし、赤ちゃんが産まれた頃に２回目の結婚を果たしたのです。

今だったらそれこそ大ゴシップですが、当時は一夫多妻制だったため問題にもなりませんでした。

2ページ目 次男誕生と同時進行で３人目を口説く！？